Do-Yu-Kotodesuka...

Bakanishiterundesuka!!

Prisoners

Main Cast

風貌が角度によっては錦織君に似ていなくもないジェイク・ジレンホールと、しばらく振り過ぎて「あれ、こんな感じの人だったっけ?」と思ってしまったヒュー・ジャックマン

 

Plot

アメリカの片田舎(作中内ではそんな雰囲気)に妻と息子、娘の4人家族に暮らす労働者気質の主人公ドーヴァー(ジャックマン)が感謝祭をご近所さんで友人でもあるフランクリンの家族と楽しんでいたところ、一緒に外に出ていたドーヴァーの娘、アンナとフランクリンの娘、ジョイが家族の元に戻らず行方不明に。誘拐を疑う両家族の必死の捜索も虚しく二人の娘はその日見つからなかった。

しかし突然事件に進展が。近隣で怪しい車を見かけたと言うドーヴァー長男の話から、深夜に警察が該当する車両と思われる中型のキャンピングカーを発見。刑事(ジレンホール)は中にいた青年を重要参考人として捉えるが彼は知能障害のある30歳前後の青年で、取り調べの結果シロと断定され数時間後に釈放される。進展の無い捜索活動への焦りもあってか、青年を犯人と疑うドーヴァーはついに独自の捜査を始める。犬を散歩中の青年を拉致し、廃屋に監禁する。青年に凄惨な拷問を繰り返し、娘の居場所を聞き出そうとするも青年は意思の疎通を諮れる状況にはもはや無かった。

一方、地道な聞き込みを行う刑事は、近隣で性犯罪歴のある人物を中心に捜査を行う。性犯罪歴のある神父の家を訪ねた際、家の中に地下室へ繋がる隠し階段を見つける。刑事は階段を降り、薄暗い地下で後手に縛られた死体を発見する。

 

Review

よく練られたストーリー。行方不明の娘2人の捜査を刑事とドーヴァー(拉致監禁及び暴行傷害を「捜査」と呼べるのであればだが)の視点で観る事が出来るのだが、片や一方は全く真相に近づけず(もちろんドーヴァー氏)、一方の刑事さんの方は少しずつ真相に近づいていく。もちろんこれはある意味エンディングへ向かう2時間の物語の時間軸では自然の事なのかも知れないが、「過程を如何に見せるか」と言う点では、少しずつ先が見えてくると言うか、ずっと先が一気にあるタイミングで見渡せる様になるのでは無くて、それこそ洞窟の中で足元にライトを照らしつつ僅かな距離を進む、そんなストーリー展開だった(気がする)から2時間飽きずに楽しめました。

さて、ストーリーもそうなのだが個人的にこの作品はドーヴァーと刑事のキャラクターがとても素晴らしい(「ある意味」と言う括弧付きで)。真面目で保守的な片田舎の白人労働者で熱心なキリスト教徒のドーヴァー、愛する娘が行方不明になって以来、事ある毎に神への祈りを口にするも、苦笑してしまうような小狡いトリックプレーを所々で見せる。作中で子供の前では父親らしさ、妻の前では男らしさの圧倒的なオーラを見せつけているだけに(私も作中での彼の父親らしさ、男らしさには感心、感動を覚えました)、そのしょーもない小狡さが余計滑稽に映ってしまう。一方の刑事(どうやらこいつは少年院上がりらしい)も、一般市民の前では有能な切れ者の刑事然としているのだが、おそらくイラっとしやすいらしい性格なのだろう、慇懃な口調で上司に嫌味を言ったり、とうとうブチ切れて暴れたりと、個人的にはとても愛すべき性格の人。

ストーリーも面白いのだが、むしろその進展に応じていろんな部分を見せてくれるこの2人の性格に気がつけば引き込まれておりました。

 


Prisoners Official Trailer #1 (2013) - Hugh Jackman, Jake Gyllenhaal Movie HD - YouTube